考えてみよう
- 滋賀の特徴の中で、これからも大切にしたいものは何ですか。
- 2030年の滋賀で、誰もが暮らしやすくなるために必要なことは何ですか。
- あなたが「幸せ」と感じるのは、どんなときですか?
滋賀のこれからと幸せ
この資料は、滋賀県の「今」を知り、未来の姿を考えるための事前学習資料です。
滋賀県の「今」を知る
1. 数字で見る滋賀県
人口と年齢構成
人口は139万3,322人(2026年5月1日時点)。総人口に占める子どもの割合(15歳未満)は12.7%で全国2位、高齢者の割合(65歳以上)は27.3%で全国43位です(2024年10月、総務省)。若い人の割合が多い県だということが分かりますね。
平均寿命
平均寿命は男性82.73歳で全国1位、女性88.26歳で全国2位です(2020年、厚生労働省)。
滋賀で暮らす外国人
外国人人口は44,735人で、県民の約31人に1人が外国人となっています。国籍・地域別ではベトナム12,030人、ブラジル8,782人、中国4,692人の順に多くなっています(2025年12月31日現在)。
琵琶湖は県の面積の約1/6。森林は県の面積の約1/2で、陸地の約60%が森林です。「ほとんど琵琶湖?」…ではありません!琵琶湖は大きいけれど、県土には森やまちも広がっています。
観光とビワイチ
2024年の観光入込客数(観光を目的に滋賀県を訪れた人の数)は5,044万人。琵琶湖を自転車で一周する「ビワイチ」の2025年の体験者数は11万5,000人です。
自然と暮らし
自然公園の面積割合は37.3%で全国1位(2025年3月31日現在、環境省)。実は、琵琶湖も公園と位置付けられているので、全国1位も納得ですね。1人1日あたりのごみ総排出量は761gで全国2番目の少なさです(2023年度、環境省)。琵琶湖や自然を大切にしようという思いが、ごみを少なくする行動につながっているのかもしれませんね。
2. 琵琶湖と豊かな自然
滋賀県は、伊吹山、三上山、比良山系・鈴鹿山系をはじめとする山々に囲まれています。そして、真ん中には日本最大の淡水湖「琵琶湖」があります。琵琶湖は、およそ400万年もの長い歴史をもつ日本最古の湖で、世界中で約20存在する貴重な古代湖のうちの一つです。周辺は、琵琶湖がもたらす豊かな水と緑に囲まれた自然の宝庫です。
生物多様性
琵琶湖には、ニゴロブナやビワコオオナマズなど、60種を超える固有種(世界中でその地域にしかいない生物)が生息しており、自然の聖地として「母なる湖」とも呼ばれています。
水辺の鳥と虫
琵琶湖はコハクチョウやオオヒシクイなど渡り鳥の重要な飛来地です。また、県内では100種類を超えるトンボが確認されていて、これは日本に生息するトンボの約半数の種類にあたります。
ビワコオオナマズ
コハクチョウ
オオヒシクイ
100種類を超えるトンボ
琵琶湖八景とは、琵琶湖に広がる雄大さと変化に富んだ風景を広く紹介するために選ばれた景色です。
海津大崎の岩礁
雄松崎の白汀
比叡の樹林
瀬田石山の清流
賤ヶ岳の大観
竹生島の沈影
彦根の古城
安土・八幡の水郷
他にも、琵琶湖を中心に、四季折々の美しい風景があります。
琵琶湖の夏
春の琵琶湖
夕景の琵琶湖
冬の琵琶湖
3. 水とつながる食の文化
滋賀の食文化は、古くから自然と共生し、環境に配慮しながら受け継がれてきました。琵琶湖の水、豊富な地下水、湖魚、田畑、そして東西(関西と東海・北陸)に人や物が行き交う特徴もあいまって、独自の食文化が生まれました。
発酵文化
鮒ずし、さばのなれずし、酒づくりなど、淡水と地下水を生かした発酵食の文化があります。自然の湧き水でお米を炊いたり、野菜を洗ったりする、かばた文化も水と暮らしのつながりを示しています。
鯖街道と野菜
若狭(今の福井県南部)から京の都へ鯖など日本海の幸を運んだ道が鯖街道です。この道を使って、かぶら等の滋賀産の野菜も京の都へ運んでいました。
琵琶湖システム
琵琶湖と共生する農林水産業の仕組みは「琵琶湖システム」として世界農業遺産に登録されています。
鮒ずし
琵琶湖システム
伏流水を生かす酒づくり
近江米
琵琶湖八珍は、琵琶湖で獲れるおいしい魚などの食べ物、8つの総称で、その存在を広く発信するために名付けられました。ビワマス、コアユ、ハス、ホンモロコ、ニゴロブナ、スジエビ、ゴリ、イサザ。「びわ・こ・は・ほん・に・す・ご・い」(琵琶湖は本当にスゴイ!)と覚えてください。
ビワマス
コアユ
ハス
ホンモロコ
ニゴロブナ
スジエビ
ゴリ
イサザ
近江牛は、日本三大和牛の一つに数えられる、滋賀県が誇る高級和牛です。また、滋賀県で古くから栽培されている「近江の伝統野菜」に、「下田なす」「水口かんぴょう」「日野菜」「伊吹大根」などがあります。地域になくてはならない野菜として、郷土料理や保存食となり滋賀の食生活をしっかり支えてきました。
近江牛
下田なす
水口かんぴょう
日野菜
伊吹大根
4. 交通の重要拠点と産業
滋賀県は、近畿圏・中部圏・北陸圏をつなぐ重要な位置にあります。大阪、名古屋、東京などの主要都市へのアクセスがよく、暮らしと産業の両方を支えています。
琵琶湖をぐるっと囲む鉄道
鉄道(JR)で琵琶湖を一周すると約3時間で、47駅を通ります。
日本一のモノづくり県
滋賀県には、たくさんの企業(会社や工場)があり、世界のモノづくりをリードする大事な工場や研究開発の拠点が集まっています。県内総生産に占める第2次産業(製造業など)の割合は全国1位(2021年)。
5. 世界とのかかわりの中で育った歴史
滋賀県には、歴史的遺産が多く残っています。国指定の重要文化財(建造物)は191件あり、全国3位の多さです(令和7年9月、文化庁)。また、滋賀県は先人たちが「世界とのかかわり」の中で発展させてきた地域でもあります。
石塔寺三重石塔。韓国にある三重石塔にそっくり!?朝鮮半島から海を渡って日本に来た百済人かその子孫が建てたという説があります。
近江大津宮・近江神宮
第38代天智天皇をまつる神社。社殿は近江造り・昭和造りといわれ、近代神社建築の代表として登録文化財となっています。
延暦寺根本中堂。国宝の延暦寺根本中堂は60年ぶりの大改修中で、2030年完成予定です。
彦根城天守。世界遺産登録を目指して取組中です。
安土城。2026年は織田信長の安土城築城から450年の節目です。
比叡山と最澄。最澄は唐(昔の中国)で学び、帰国後に比叡山で天台宗を開きました。
円珍のパスポート
圓城寺(三井寺)を中興した智証大師・円珍が唐から持ち帰った“世界最古のパスポート”と言われる「過所」などの関係文書は、ユネスコ「世界の記憶」に登録されています。1100年前の唐との交流を示す資料です。
6. 近江商人と「三方よし」
近江商人の「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」の「三方よし」の精神は、現代の持続可能性に配慮した経営にも通じます。自分だけがよいのではなく、相手や社会にとってもよいかを考える考え方です。
広い世界へ
近江商人は、北海道や国外の安南(ベトナム)やシャム(タイ)まで進出しました。
今につながる「三方よし」の精神
伊藤忠商事、西武グループ、丸紅、高島屋、ヤンマーなど、多くの企業が「三方よし」の考え方を企業理念に取り入れるなど、自社の利益だけでなく、顧客の満足、そして地域社会や環境への貢献に取り組まれています。
滋賀県の「未来」を考える 〜基本構想が描く2030年の姿〜
滋賀県の「今」を知り、「良いところ」や「もっと良くなってほしいところ」など、思いついたことがたくさんあったのではないかと思います。「誰もが一人ひとり、いつまでも幸せを感じられる滋賀」をつくるため、「良いところ」は大切に守りつつも、「もっと良くなってほしい」ところは、時代の変化に合わせて変えていくことで、滋賀県をさらに良くしていこうと考えていくことが大事です。
滋賀県では、2019年3月に「滋賀県基本構想」を策定し、2030年の未来の滋賀県が「こんな状態になってほしい」「この部分は大切に守り続けたい」といった目指す姿を、「人」「経済」「社会」「環境」の4つの視点で描いています。この基本構想は、2019年度から2030年度までの12年間の長期ビジョンで、滋賀県の一番の基本となる計画です。「変わる滋賀 続く幸せ」を基本理念に掲げ、未知の変化に直面しても、時代に合わせてしなやかに変わり続けて行動することを示しています。
2030年の滋賀を「人」「経済」「社会」「環境」の4つの視点で描いた姿です。
人
自分らしい未来を描ける生き方、健康的な日常生活や、意欲に応じて複数の役割を持てることなど、14の姿があります。
経済
未来を拓く、新たな価値を生み出す産業、SDGsの理念、農林水産業の新たな担い手の確保・育成など、12の姿があります。
社会
未来を支える多様な社会基盤、強靭な社会インフラ、新たな公共交通の仕組みづくりなど、9の姿があります。
環境
未来につなげる豊かな自然の恵み、琵琶湖を取り巻く環境の保全再生、気候変動への対応、低炭素社会の実現など、5の姿があります。